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  • セザール・フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」は1884年に作曲され、1885年1月24日もしくは25日にマリー・ポアトヴァンによって初演された。フランクは若い頃ピアニストとして才能を開花させ、ピアノ曲も書いていたが、25歳の時(1847年)にオルガニストに転向した。それからは他の楽器のために書いた作品をピアノ用に編曲することはあったが、あくまでも編曲であ...

    [続きを読む](2022.12.04)
  • かれこれ20年以上前、「苗字が〈ian〉や〈yan〉で終わっていたら、十中八九その人はアルメニア人なんだよ」と、自身のルーツに触れながら筆者に教えてくれたのは、アルメニア系英国人のアクセサリー・デザイナー、ロバート・タテオシアンだ。調べてみると、現在もロバートが作るジュエリーのようなカフリンクスは日本で大人気らしいが、それからしばらくして

    [続きを読む](2022.11.19)
  • ファンを装って大女優に近付き、従順な付き人になるが、やがて本性を現し、周囲の恩人たちを踏みつけて成り上がる女。この女にはモラルのかけらもなく、良心もない。あるのは飽くなき野心と才能のみ。彼女の名前はイヴ・ハリントン。1951年の映画『イヴの総て』の登場人物である。イヴ(アン・バクスター)はまず大女優マーゴ(ベティ・デイヴィス)の友人であるカレン(セレステ・ホ...

    [続きを読む](2022.09.14)
  • 国木田独歩の短編には名作が多いが、何度も読み返したくなるのは「空知川の岸辺」(明治35年)と「号外」(明治39年)である。ここでは「号外」について書く。舞台は「銀座何丁目の狭い、窮屈な路地にある正宗ホール」。今日もホールに酒飲みたちが集まっている。「ぼろ洋服を着た男爵加藤」は常連客の一人で、飲み仲間には頭のおかしな人だと評されている。それも仕方ない。何しろ男...

    [続きを読む](2022.10.16)