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  • ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」は、1934年7月3日から8月24日にかけて、スイスのルツェルンで作曲された。初演は1934年11月7日、レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア管の演奏により行われた。ピアノ独奏はラフマニノフ自身が務めた。「パガニーニの主題」とは、パガニーニが19世紀初めに作曲した『24の奇想曲 作品1』の第24番の主...

    [続きを読む](2025.01.07)
  • 先日テイク・ザットの29年ぶりの来日公演を観ながら、ふとワン・ダイレクションのことを思い出していた。ふたつのグループには共通項が色々あったなと。まずはテイク・ザットのキャリアを振り返ってみると、1991年にデビューした彼らは4年間に8曲の全英ナンバーワン・シングルを生む大成功を収めたわけだが、完璧なアイドルであり続ける重責に耐えられなくなったメンバーがまずひ...

    [続きを読む](2024.12.21)
  • ロバート・シオドマクは1940年代のハリウッドでフィルム・ノワールを多く手がけた監督である。夜の場面を撮るのが上手く、光と闇のコントラストを自在に駆使し、無駄のない洗練された演出で娯楽性の高いサスペンスを撮り続けた。代表作を5本挙げるとしたら、『幻の女』(1944年)、『らせん階段』(1945年)、『暗い鏡』(1946年)、『殺人者』(1946年)、『大いな...

    [続きを読む](2024.05.05)
  • 正宗白鳥は22歳で教会と距離を置くようになった。1901年のことである。自筆年譜にも「この年、基督教を棄てる」と書いているので、棄教したと言って差し支えないだろう。教会から離れた理由は、キリスト教が苛烈な教えであり、その教えに耐えられないと気付いたからである。「私の本性として、殉教にしりごみし、かつ人類愛よりも人類憎に向かって心を動かすことに気づくと、もはや...

    [続きを読む](2024.11.06)