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  • リヒャルト・シュトラウスが最初に出版した歌曲集は、ヘルマン・フォン・ギルムの詩に曲をつけた『8つの歌』である。作品番号は10。1885年、つまり21歳の時までに書かれたこの作品は、オペラや管弦楽を讃えられることの多いシュトラウスが、若い頃からリートの作曲家としても抜きん出た才能を持っていたことを今日に伝えている。『8つの歌』は「献呈」「何もなく」「夜」「ダリ...

    [続きを読む](2018.09.14)
  • おおよそソウル・シンガーを名乗る人、いや、歌を生業にする人全てにとって、2018年8月に76歳で亡くなったアレサ・フランクリンは尽きせぬインスピレーション源であり、理想だった。葬儀ではジェニファー・ハドソンやアリアナ・グランデといった後輩たちが追悼パフォーマンスを披露したが、彼女がインスパイアしたのは後続だけではない。同じ時代を生きた英国人シンガーのダスティ...

    [続きを読む](2018.09.20)
  • マリオ・バーヴァはイタリア・ホラー映画界の巨匠として絶大な影響力を誇った人である。ダリオ・アルジェント、ジョン・カーペンター、ティム・バートンといった人たちの作品も、バーヴァから受けた影響を抜きにして語ることはできない。フェデリコ・フェリーニですら怪奇映画を撮る際は、バーヴァの作品からアイディアを拝借していた。バーヴァの名を世に知らしめたのは、1960年に公...

    [続きを読む](2018.09.08)
  • ここでは『彼岸過迄』の約三分の一を占める「須永の話」で語られた内容を検討する。田口の娘で、須永市蔵とは従妹の関係にあるヒロイン、千代子の後ろ姿を見ただけで興味を抱いた敬太郎は、須永と千代子を「結び付ける縁の糸を常に想像」するようになり、須永が千代子のことをどのように考えているのか聞き出す。そして須永の隠されていた感情にふれ、従兄妹が心理的な作用を及ぼし合い、

    [続きを読む](2018.09.22)