TOPICS

  • 作曲家は交響曲第9番を書いた後、生き延びることができないという迷信を恐れるあまり、マーラーはもともと「第9番」として作曲していた『大地の歌』に番号を与えなかった。そして本来ならば10番目にあたる次の交響曲を「第9番」とすることで、生命の危険を回避することができると考えた。いわゆる「第九のジンクス」である。この逸話に私はずっと疑問を抱いていた。そこまで迷信を信...

    [続きを読む](2016.11.27)
  • パリ生まれだから国籍はフランスなのだろうが、両親はスペイン出身で、民族的なアイデンティティで言えばスペイン人? それとて、母はバスク人で父はガリシア人と、ふたつの異なる文化圏の血を引いている。歌詞はスペイン語と英語とフランス語以外にイタリア語、ポルトガル語、アラビア語でも綴り、音楽的にはメキシコのランチェラからアルジェリアのライまで、ヨーロッパ、アラブ、アフ...

    [続きを読む](2016.11.19)
  • 1940年代にアルフレッド・ヒッチコックはイングリッド・バーグマンをヒロインに迎え、『白い恐怖』(1945年)、『汚名』(1946年)、『山羊座のもとに』(1949年)の3作を撮った。『白い恐怖』は縦縞模様に恐怖を抱く記憶喪失者と女性精神科医の関係、『汚名』はナチのスパイの娘とFBI捜査官の関係、『山羊座のもとに』は過去を持つ令嬢と馬丁の関係が一応の軸となっ...

    [続きを読む](2016.11.11)
  • 木下勝俊は木下家定の子で、小早川秀秋は異母弟にあたる。家定の妹は、豊臣秀吉の正室である北政所。勝俊は当然のように秀吉に仕え、二十代半ばで若狭小浜の城主になった。秀吉に「花歌五十首」と言われたときは一晩で詠み上げるほどの才気をみせたが、歌才には恵まれていても、武将として高い志を抱いていた節はない。秀吉の没後、天下分け目の戦いが近づく中、

    [続きを読む](2016.12.03)