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  • ジョルジュ・ビゼーの歌劇『カルメン』は1873年から1874年にかけて作曲され、1875年3月3日、パリのオペラ・コミーク座で初演された。しかし、この初演は失敗に終わった。台本を手がけたリュドヴィック・アレヴィによると、好評だったのは第2幕の「闘牛士の歌」までで、そこからは冷めた雰囲気になっていったという。その後も上演は繰り返されたが、本来勝ち得るべき賞賛を...

    [続きを読む](2019.04.10)
  • ジャック・ホワイトって男は、言うまでもなく現代アメリカを代表する偉大なミュージシャンなのだが、筆者が思うに、アメリカの音楽文化の保護管理人兼パトロンみたいな存在でもある。常に古典的な録音技術を尊重して作品を制作している彼は、昨今のアナログ・リバイバルにも大きく貢献し、2017年にとうとうアナログ生産工場を新設。

    [続きを読む](2019.04.19)
  • 『エクソシスト』(1973年)は、単なるホラー映画ではない。かつてウィリアム・フリードキン監督は「信仰の神秘を描いたもの」と語り、原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティは「超自然的な謎解きの物語」と語った。多くの人によって考察された傑作には、まだ解き明かすべき何かがある。これから書くことは、この二年間、繰り返し鑑賞して得た自分の考えをまとめたものである。

    [続きを読む](2019.03.25)
  • 春になると家持の歌を読みたくなり、本棚から『万葉集』を取り出す。私が好きなのは、巻第十九に収められた三首だ。そのうち二首は天平勝宝5年(753年)の2月23日(太陽暦4月5日)に、一首は2月25日(太陽暦4月7日)に作られている。 二十三日に、興に依りて作る歌二首 春の野に 霞たなびき うら悲し この夕影に うぐひす鳴くも

    [続きを読む](2019.03.17)