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  • モーツァルトの『フィガロの結婚』は、1785年から1786年にかけて作曲され、1786年5月1日にウィーンのブルク劇場で初演された。その時は9回上演されただけで打ち切られたが、1787年にプラハで成功を収め、1789年にウィーンで再演された。それ以来、定番の演目として人々に親しまれるようになった。原作は1778年に書かれたボーマルシェの同名の戯曲『たわけた一...

    [続きを読む](2024.09.06)
  • Y2K時代のポップ・ミュージックと聞くと、半ば条件反射的に、ブリトニーにクリスティーナ、ビヨンセ、P!NK、シャキーラ、アシャンティ、ファーギー、ジェニファー、アリシア……と、ファーストネームだけで通用する(或いは実際にファーストネームだけで活動していた)女性アーティストたちの顔が次々思い浮かぶのだが、どうもつい忘れてしまうのが、ネリー・ファータドの存在であ...

    [続きを読む](2024.08.21)
  • ロバート・シオドマクは1940年代のハリウッドでフィルム・ノワールを多く手がけた監督である。夜の場面を撮るのが上手く、光と闇のコントラストを自在に駆使し、無駄のない洗練された演出で娯楽性の高いサスペンスを撮り続けた。代表作を5本挙げるとしたら、『幻の女』(1944年)、『らせん階段』(1945年)、『暗い鏡』(1946年)、『殺人者』(1946年)、『大いな...

    [続きを読む](2024.05.05)
  • 何かを絶賛するムードが高まると、否定的な意見を排除しようとする空気が生まれる。「皆が絶賛しているのだから水を差すな」と言う者まで出てくる。しかし、私に言わせれば、絶賛コメントしかない方が気持ち悪い。言論統制をされているわけでもないのだから、批判したい人は、己の信念に従い、批判すればいいのである。明治から昭和にかけて多くの小説、批評を書いた正宗白鳥は絶賛しない...

    [続きを読む](2024.09.15)