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  • ブラームスの『ハイドンの主題による変奏曲』は、1873年に作曲され、同年11月、作曲者自身の指揮により初演された。交響曲第1番を完成させる3年前のことである。1870年、ウィーン学友協会の司書でハイドン研究家のカール・フェルディナンド・ポールから、ハイドン作とされる「ディヴェルティメント 変ロ長調 Hob.II.46」の存在を教えられたブラームスは、「聖アン...

    [続きを読む](2021.10.03)
  • 本稿を書き始めたのは、アデルが6年ぶりのニュー・シングル「Easy On Me」をリリースしてから3日後。その勢いはすさまじい。諸ストリーミング・サイトではつい数カ月前にBTSが更新した1日の再生回数記録をさらに更新し、英国では1日に320万回再生されたというから、1分に2200回以上聴かれている計算になる。まあ、21世紀に入って世界で最も売れたアルバムの1...

    [続きを読む](2021.10.23)
  • 超高層ビルでの火災をリアルに描いた『タワーリング・インフェルノ』(1974年)は、1970年代に製作された数多くのパニック映画の中で最もヒットした作品である。ここにはパニック映画に必要なものが全てある。すなわち、大迫力のディザスター・シーン、豪華キャストたちの夢の共演、パニックを乗り越えるための冒険的な要素、そして人間ドラマとしての面白さだ。当初はワーナー・...

    [続きを読む](2021.10.12)
  • 広津柳浪は善悪を明確に分けず、勧善懲悪を期待させない。「河内屋」にはその特徴がよく出ている。「河重」の異名を持つ重吉とお染は愛のない結婚をした夫婦である。お染は、かつて重吉の弟の清二郎と惚れ合っていた。その3人が同じ屋根の下に住んでいる。そこへ重吉の愛人お弓が住み着くようになる。お染と、お染を純粋に想い続ける清二郎は哀れな被害者だ。誰もがそう思う。しかし、こ...

    [続きを読む](2021.09.15)