音楽 CLASSIC
  • アルフレッド・コルトーの演奏は、音楽作品の中に広がる詩的世界を開示する。間の取り方やペダリングは独特で、詩人が詩を書くように、ピアノを弾いていると言いたくなるほどロマンティックで豊かな音楽性がそこに湧き出ている。解釈とアーティキュレーションに磨きをかけながらも、いざ指が鍵盤にふれるとなった時、きらめく感性が表出し、

    [続きを読む](2018.01.13)
  • ピアノの音には重みがあるが、デュナーミクやアゴーギクに変な癖がなく、語り口は比較的なめらか。技巧も冴えている。両端楽章のヴァイオリンはきびきびしていて清洌だが、低弦の重みもしっかりと伝わってくる。オッテルローのこういうところは凄く上手いと思う(第1楽章コーダでは、ソリストのテンポと一部ズレているが)。

    [続きを読む](2017.12.20)
  • 歴史的名演は音質のハンデを超越すると言いたいところだが、何種類かあるシュナーベルの「皇帝」の音源は、この大家の音色の微妙なニュアンスを捉えきれていない。その中では戦後の録音が最もマシである。ガリエラの指揮は溌剌としていて、デュナーミクもしなやかだ。シュナーベルの音は陰翳があり、時に銀色の光を放ち軽やかに舞う。ステレオで聴けばより感動的だったろう。

    [続きを読む](2017.12.17)
  • カッツはルーマニアのピアニスト。正統派のピアニズムで、奇をてらうことはない。第1楽章のピアノは毅然としていて、勢いもある。分散和音の表現にも清冽さが感じられる。が、オーケストラの響きは(私が聴いたレコードの音質が貧弱なせいか)いまひとつ潤いに欠ける。第2楽章はバルビの指揮が素晴らしい。冒頭は深遠な美しさだ。ピアノの音は明瞭だが、やや単調。

    [続きを読む](2017.12.16)
  • 第1楽章のピアノは流麗。オーケストラの方は各パートの冴えた音色や美技で魅せる。何しろショルティ指揮のシカゴ響なので巧い。迫力も十分ある。ピアノだけ取り出すと、優等生的な気取りが感じられなくもないが、真逆のアプローチで鳴らされるオーケストラの力によって中和されている印象。第2楽章は冒頭の弦のアンサンブルが精妙で、フレージングも適切。

    [続きを読む](2017.12.08)