音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」は、無限の広がりと曇りのない透明性をたたえた美しい作品である。音楽が流れている間、聴き手は無音よりも静かな空気に包まれたような気分になり、無菌質な孤絶と瞑想の境地へと誘われるだろう。ペルトは1935年にエストニアのパイデに生まれ、首都タリンの音楽学校でヘイノ・エッレルに師事した作曲家である。エストニア放送でキャリアをスタートさ...

    [続きを読む](2014.02.24)
  • マーラーの交響曲第1番は1884年から1888年にかけて作曲され、1889年11月20日にブダペストで作曲者自身の指揮により初演された。一時、この作品は全5楽章2部構成の「交響詩」として演奏され、それぞれの楽章には聴衆の理解を得るための標題が付けられていた。第1部は「青春の日々から。花、果実、いばらなど」。これは第1楽章「終わりなき春」、第2楽章「花の章」、...

    [続きを読む](2014.02.12)

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