音楽 CLASSIC

楽の森

不滅の作曲家・作品

一度聴いただけなのに忘れられない音楽。なんとなく繰り返し聴いている音楽。
それらはどのようにしてこの世に生まれたのだろう。
ここでは作曲家/作品に焦点を当てながら、作曲経緯やエピソードを紹介、
森のように深いクラシックの世界に踏み込みたい。
文●阿部十三

  • 「作曲家は交響曲第9番を書いた後、生き延びることができない」という迷信を恐れるあまり、マーラーはもともと「第9番」として作曲していた『大地の歌』に番号を与えなかった。そして本来ならば10番目にあたる次の交響曲を「第9番」とすることで、生命の危険を回避することができると考えた。いわゆる「第九のジンクス」である。この逸話に私はずっと疑問を抱いていた。そこまで迷信...

    [続きを読む](2016.11.27)
  • ベートーヴェンの交響曲第3番は1803年5月から1804年にかけて作曲された。公開初演日は1805年4月7日。作曲のきっかけは定かでないが、ベートーヴェンが完成した作品をナポレオン・ボナパルトに献呈するつもりでいたところ、皇帝に即位したニュースを聞いて失望したという逸話は有名だ。第2番を作曲したのは1802年のことなので、この第3番の完成まで2年しか経ってい...

    [続きを読む](2016.11.01)

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