文化 CULTURE

花と冒険[考察・エッセイ]

崖に咲く花はなぜ美しいのか

「文化」についてのエッセイ。
テーマは文学、思想、民俗、絵画、漫画、アイドル、ゲーム、玩具、世相...。
ハイカルチャーとサブカルチャーの境も関係なく、流行も関係なく、
日常の死角にある「文化」を語る。

  • 前作の失敗を踏まえ、設定やストーリーを改良し、2作目『狼男』(1941年)が製作された。主演は怪優ロン・チェイニーの息子、ロン・チェイニー・ジュニアである。これが大ヒットし、ようやく人狼はホラー映画の定番モンスターとなった。『狼男』の主人公ラリー(ロン・チェイニー・ジュニア)も、やはり人狼に咬まれた哀れな男だ。気のやさしい大男で、情けないところもある。

    [続きを読む](2019.11.28)
  • 三大モンスターといえばドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男である。しかし、狼男はビジュアルが毛むくじゃらな動物で、不気味な雰囲気やオリジナリティに欠ける。ドラキュラとフランケンシュタインには、それぞれブラム・ストーカー、メアリー・シェリーが書いた超有名小説があるのに、それらに匹敵する「狼男が主人公」の文学作品がないのも物足りない。デュマの『狼使い』があると...

    [続きを読む](2019.11.26)
  • フランスの思想家ジョゼフ・ド・メーストルは、社会の秩序のためには刑吏(処刑人)の存在が不可欠であると考えていた。「あらゆる偉大さ、あらゆる権勢、あらゆる従属は、刑吏に基礎をおいている。彼は人間社会の恐怖であり、また、その鎖なのである。世界からこの不可解な存在を取り除いてみるがよい。たちどころに、秩序は混乱たる状態にかわり、王座はくつがえり、社会は消えるだろう...

    [続きを読む](2019.10.27)
  • 小倉柳村は明治13年、14年に出版された東京名所絵で知られる絵師である。本名も生没年も素性も明らかになっていない。『浮世絵師伝』(井上和雄著 昭和6年発行)、『清親と安治』(近藤市太郎著 昭和19年発行)によると、柳村作として伝えられる絵は数えるほどしかない。東京名所絵の「湯島之景」、「浅草観音夜景」、「日本橋夜景」、「愛宕山之景」、「八ツ山之景」、「向島八...

    [続きを読む](2019.09.10)
  • 作者の高木彬光は、『呪縛の家』や『魔弾の射手』などで〈読者への挑戦〉を行っている。1948年に坂口安吾が『不連続殺人事件』で話題をさらった時のように、小説が結末を迎える前に事件の謎を解いた読者に、賞金を出す企画である。『呪縛の家』は連載中に酷評されたこともあり、作者もいきり立ったのだろう、「ここで、最後のヒントを与えましょう。ここまで書いてわからないようじゃ...

    [続きを読む](2019.08.04)

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