監督神髄
名監督たちの肖像映画史に名を残す100人の監督論。
今なおファンに愛されている代表作を観ながら
それぞれの作品の特色、映画術をつまびらかにしたい。
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ジャン・ルノワールほど善悪の基準というものを意に介さず人間という生き物を描き続けた監督はいない。人間は善悪で簡単に割り切れるものではない、と彼の作品は語っている。勧善懲悪もあり得ない。理屈よりも感情、道徳よりも官能、規律よりも解放、といった調子である。ルノワールの映画はとにかく画が美しい。高名な画家である父オーギュスト・ルノワールの影響もあるのだろう。自然な...
[続きを読む](2011.05.25) -
なめらかなカメラワークと洗練されたカットでヌーヴェルバーグの監督たちを魅了した才人、マックス・オフュルス。彼もまた先輩エルンスト・ルビッチと同じく、ナチス以前のモダンだった頃のドイツ映画界で修練を積んだ人である。その演出スタイルはルビッチに勝るとも劣らずエレガント。単にうまいだけでなく、鳥肌が立つほどうまい。彼はワンカットに己の美学を注ぎ込む。それでいて作為...
[続きを読む](2011.05.15) -
「フランス映画=アンハッピーエンド」のイメージが日本で定着したのは1930年代のことである。そのアンハッピーなフランス映画の代表的な監督として人気を博していたのがジュリアン・デュヴィヴィエだ。人生に疲れを感じた時、その作品は強いお酒のように胸にしみる。デュヴィヴィエはジャン・ギャバンを育てた人でもある。このコンビは、日本でいえば黒澤明と三船敏郎のようなもの。...
[続きを読む](2011.05.05)
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