映画 MOVIE

名画鑑賞サロン

忘れ得ぬ人と映画

“人と映画 ”についてのエッセイ。
忘れられない(忘れてほしくない)作品や
スクリーンで永遠の生命を獲得した男優、女優の魅力を
今昔問わず、国問わず、自由な形式で語る。

  • マリア・シェルというと、『居酒屋』(1956年)と『女の一生』(1958年)が有名で、絵に描いたような愛らしい瞳とやさしげな口元が妙に哀感をそそるため、「薄幸の女」のイメージが強いかもしれない。たしかに彼女はそういう役を多く演じた。しかし、『Die Ratten』(1955年)を観れば分かるように、表情や声のトーンは役によって驚くほど変わるし、凄まじいばかり...

    [続きを読む](2014.10.15)