「ベートーヴェン」と一致するもの

  • 偉大なる系譜 ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティは1755年に生まれたイタリア出身のヴァイオリニストであり作曲家である。フランスのパリで演奏会を行い、注目を浴びたのは17歳の時のこと。その後、マリー・アントワネットに認められて宮廷音楽家になり、名声を博した。 フランス革命後、ヴィオッティは不遇の身となり、ロンドンへ行き、演奏家・作曲家として活動を続けて...

    [続きを読む](2018.11.28)
  •  サー・エイドリアン・ボールトはイギリスが生んだ大指揮者で、ホルストの『惑星』の非公式初演、ヴォーン・ウィリアムズの田園交響曲や交響曲第4番の初演を任された人物として知られている。世界最長の交響曲と言われるハヴァーガル・ブライアンの交響曲第1番「ゴシック」のプロ演奏家による正式初演で指揮を務め、成功に導いたのもボールトである。同時代のイギリス音楽を世に紹介し...

    [続きを読む](2018.08.15)
  •  ハンス・ロスバウトには現代音楽のマイスターというイメージがある。何しろ20世紀の重要作品であるシェーンベルクのオペラ『モーゼとアロン』、ブーレーズの「ル・マルトー・サン・メートル」、クセナキスの「メタスタシス」の世界初演を務めた人なのである。しかし、そのレパートリーは広い。端的に言えば、ラモーからシュトックハウゼンまで手中に収めているのだ。大半はヨーロッパ...

    [続きを読む](2018.05.03)
  • アレルヤとジュピター ヨハン・ネポムク・フンメルは1778年にプレスブルク(現ブラチスラヴァ)に生まれた。ベートーヴェンの8歳下である。神童だったフンメルは、アウフ・デア・ヴィーデン劇場の音楽監督になった父親と共にウィーンに移住、モーツァルトにピアノを教わった。フンメルのことを気に入ったモーツァルトは、1787年に自身が主催した演奏会でピアニストとしてデビュ...

    [続きを読む](2018.03.04)
  •  アルフレッド・コルトーの演奏は、音楽作品の中に広がる詩的世界を開示する。間の取り方やペダリングが独特で、詩を書くようにピアノを弾いていると言いたくなるほどロマンティックで豊かな音楽性がそこに湧き出ている。解釈とアーティキュレーションに磨きをかけながらも、いざ指が鍵盤にふれるとなった時、きらめく感性が発現し、理屈をこえたところで五線譜の縄から解放された音楽が...

    [続きを読む](2018.01.13)
  • ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 100選 その4コル・デ・フロートウィレム・ファン・オッテルロー指揮ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団1953年録音ピアノの音には重みがあるが、デュナーミクやアゴーギクに変な癖がなく、語り口は比較的なめらか。技巧も冴えている。両端楽章のヴァイオリンはきびきびしていて清洌だが、低弦の重みもしっかりと伝わってくる。オッテ...

    [続きを読む](2017.12.20)
  • ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 100選 その3アルトゥール・シュナーベルアルチェオ・ガリエラ指揮フィルハーモニア管弦楽団1947年録音歴史的名演は音質のハンデを超越すると言いたいところだが、何種類かあるシュナーベルの「皇帝」の音源は、この大家の音色の微妙なニュアンスを捉えきれていない。その中では戦後の録音が最もマシである。ガリエラの指揮は溌剌と...

    [続きを読む](2017.12.17)
  • ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 100選 その2ミンドゥル・カッツサー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団1959年録音カッツはルーマニアのピアニスト。正統派のピアニズムで、奇をてらうことはない。第1楽章のピアノの演奏は毅然としていて、勢いもある。分散和音の表現にも清冽さが感じられる。が、オーケストラの響きは(私が聴いたレコードの音質が貧弱なせ...

    [続きを読む](2017.12.16)
  • ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 100選 その1ウラディーミル・アシュケナージサー・ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ交響楽団1972年録音第1楽章のピアノは流麗。オーケストラの方は各パートの冴えた音色や美技で魅せる。何しろショルティ指揮のシカゴ響なので巧い。迫力も十分ある。ピアノだけ取り出すと、優等生的な気取りが感じられなくもないが、真逆のアプロー...

    [続きを読む](2017.12.08)
  • 「皇帝」と呼ばれる協奏曲 ベートーヴェンが完成させた最後の協奏曲である。作曲年は1809年。いわゆる「傑作の森」の時期に書かれた大作で、「皇帝」の異名にふさわしいスケールと風格を備えているが、これは作曲家自身による命名ではなく、出版人のJ.B.クラマーによるものである。作品はルドルフ大公に献呈された。 1809年といえば、ウィーンがフランス軍に占領されていた...

    [続きを読む](2017.12.05)
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