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  • パニック映画ブームのピーク 超高層ビルでの火災をリアルに描いた『タワーリング・インフェルノ』(1974年)は、1970年代に製作された数多くのパニック映画の中で最もヒットした作品である。ここにはパニック映画に必要なものが全てある。すなわち、大迫力のディザスター・シーン、豪華キャストたちの夢の共演、パニックを乗り越えるための冒険的な要素、そして人間ドラマとして...

    [続きを読む](2021.10.12)
  • 不倫する女たち 1970年代の出演作を観ると不倫の役が目立つ。『イメージズ』の主人公も、愛人との情事にふけっていた。ロジャー・ムーア主演作『ゴールド』(1974年)では、甘い恋愛を堪能しているが、不倫である。エリオット・グールド主演作『サイレント・パートナー』(1978年)で演じた役も、上司と不倫している女だ。そしてジョージ・C・スコットと共演した『ジェーン...

    [続きを読む](2017.08.12)
  • 円熟前の傑作 ベートーヴェンの交響曲第2番は、第8番と並び、語られることの少ない作品だ。しかし、ここには第3番「英雄」以降の作品にはない円熟前の魅力があり、青年らしい生気がある。端的に言えば、円熟した人間には書けない傑作である。「私はこの作品の中に、誰一人取り戻すことのできない快活な青春時代を、そして、欠点を除去しようとすればたちまちのうちに逃げ去ってしまう...

    [続きを読む](2016.07.10)
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