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  • 代表作は『イヴの総て』 ファンを装って大女優に近付き、従順な付き人になるが、やがて本性を現し、周囲の恩人たちを踏みつけて成り上がる女。この女にはモラルのかけらもなく、良心もない。あるのは飽くなき野心と才能のみ。彼女の名前はイヴ・ハリントン。1951年の映画『イヴの総て』の登場人物である。 イヴ(アン・バクスター)はまず大女優マーゴ(ベティ・デイヴィス)の友人...

    [続きを読む](2022.09.14)
  • 観る者の目に焼きつくショット カメラの配置に関して、オーソンは天性の勘に恵まれていた。ピーター・ボグダノヴィッチによるインタビューでは、次のように語っている。「変幻自在が好きな私だが、カメラの位置に関してだけは唯一無二の場所があると思うし、それがどこかを即座に決めることができる。もし、即座に決められないとすると、それは撮るべきシーンの解釈、あるいは取り組み方...

    [続きを読む](2014.07.03)
  • 情熱はあくまでも監督業に オーソン・ウェルズの監督作には権力者の破滅や没落を描いたものが目立つ。『市民ケーン』(1941年)や『偉大なるアンバーソン家の人々』(1942年)はもちろんのこと、シェイクスピア原作の『マクベス』(1948年)や『オセロ』(1952年)、日本未公開の『秘められた過去(Mr. Arkadin)』(1955年)、ハリウッド最後の作品とな...

    [続きを読む](2014.07.01)
  • 夜のシーンを撮らせたら右に出るものなし キャロル・リードは夜を撮るのがうまい監督である。モノクロでは暗がりのシーンの映像が重くなりがちだが、リードの場合、むしろ精彩を帯びるから面白い。照明の加減が絶妙で、なんでもない魔法のように光と影を扱い、ひんやりとした夜風が感じられそうなほど雄弁な映像を作り出すのだ。初期の作品『星は見下ろす』(1940年)からもその特性...

    [続きを読む](2014.05.13)
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