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  • 1920年生まれの監督 ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール主演の『ヘッドライト』(1956年)は、初老のトラック運転手と若いウェイトレスの悲恋物語で、溢れる詩情と哀感が胸を打つ傑作だ。アルヌールのファンには、ただでさえ魅力的な彼女のことをたまらなく愛おしく見せる作品として記憶されている。涙や溜息でじめじめしそうな題材だが、過剰な表現をせず、変にベタ...

    [続きを読む](2019.07.13)
  •  フランス映画史上、最高の美人女優といえばダニエル・ダリューである。人の外見をいい表す時に「フランス人形みたい」というフレーズをつかうことがあるが、彼女はそのフランス人形以上の美しさ、可愛らしさを併せ持つ銀幕の宝石だ。「美」の前に「個性的な」とか「知的な」と付け加えて「美」を相対化したり種別したりする必要もない。シンプルな意味で「美」なのである。そのために白...

    [続きを読む](2013.10.09)
  • サイレント時代の傑作『第七天国』 フランク・ボーゼイジは役者として成功した後、監督になり、『第七天国』でその実力を世に知らしめた。これで第1回アカデミー監督賞を受賞したボーゼイジは監督としての地位を確立、1930年代の後半までコンスタントにヒット作を発表、映画史に名を残した。洗練された演出スタイルではなく、変化球を駆使するタイプでもない。ボーゼイジは真っ正面...

    [続きを読む](2012.03.29)
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