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  • 簡潔で繊細な音の詩集 ショパンは1838年11月にジョルジュ・サンドと共にマヨルカ島へ行き、3ヶ月ほど過ごした。悪化した体調を回復させることが主な滞在目的だったが、ショパンは環境に馴染めず、精神的なストレスも重なり、病状は良くならなかった。しかし、その間も作曲を行い、1839年1月に完成させたのが「24の前奏曲」である。 作曲にあたり、ショパンが参考にしたの...

    [続きを読む](2023.03.04)
  • ピアノ・ソナタの詩情 シューベルトのピアノ・ソナタの中で最高傑作と評されることが多いのは、第21番である。これに対して異論を唱える人はほとんどいないだろう。私自身も最初はこの晩年の作品に魅了され、シューベルトのピアノ・ソナタを聴くようになった。ただ、私が無性に惹かれたのは第21番の第1楽章であり、ほかの楽章がそこまで自分の心に深く浸潤したかというと、やや疑わ...

    [続きを読む](2015.04.10)
  • 文学にかき立てられた情熱 ショパンのバラードは全部で4作品ある。完成時期はまちまちで、第1番は1835年、第2番は1839年、第3番は1841年、第4番は1842年である。いずれもピアノの詩人が遺した傑作として愛されているが、最もポピュラーなのは第1番だろう。ロベルト・シューマンの手紙によると、「あなたが書いたほかのどの楽曲よりもこれ(バラード第1番)が好き...

    [続きを読む](2014.10.21)
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