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『クレオパトラ』 『去年の夏 突然に』でリズの信頼を得たマンキーウィッツは、その数年後、製作の危機に直面していた超大作『クレオパトラ』の監督をルーベン・マムーリアンから引き継ぎ、自らの手で撮り直すことになる。同じ時代を扱った史劇を『ジュリアス・シーザー』(1953年)で撮っていたマンキーウィッツだが、今回はいかんせん規模が違う。しかもリズの大病や監督の変更な...
[続きを読む](2018.11.03) -
1960年代 人の心を読み取って意のままに操る能力を持った子供たちを抹殺するために、ゴードン・ゼラビー博士が時限爆弾を教室に持ち込んで爆死したのは1960年のこと。ウルフ・リラ監督の『未知空間の恐怖/光る眼』の中での話である。その3年後には、ロジャー・コーマン監督の『X線の眼を持つ男』で、エグザビア博士が何でも透視できる点眼薬を開発し、甚大な副作用により悲劇...
[続きを読む](2018.01.24) -
反骨精神の人 ジョセフ・ロージーは赤狩りの時代にアメリカを追われ、イギリスで問題作を次々と発表した監督である。いわば反骨精神の塊のような人。マッカーシズムの犠牲者というレッテルは似合わない。その作品は、観る者をスカッとさせるタイプのものではなく、毒に満ちている。とにかく後味の悪い映画が多い。にもかかわらず、観たくなる。言ってみれば、その毒には偽善的な社会や微...
[続きを読む](2015.04.16) -
イギリス演劇史に名を残す名優、ジョン・ギールグッドが録音した『ハムレット』のレコードがある。何種類かあるようだが、私が持っているのは1957年に吹き込まれたもの。当時、ギールグッドは53歳。さすがに若々しさはないが、その音楽的な声(「絹にくるまれた銀のトランペット」と称えられた)を聞いていると、自然と『ハムレット』の世界に誘われる。ほかの俳優には模倣できな...
[続きを読む](2013.02.02)