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タグ「島崎藤村」が付けられているもの
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絶賛しない人 何かを絶賛するムードが高まると、否定的な意見を排除しようとする空気が生まれる。「皆が絶賛しているのだから水を差すな」と言う者まで出てくる。しかし、私に言わせれば、絶賛コメントしかない方が気持ち悪い。言論統制をされているわけでもないのだから、批判したい人は、己の信念に従い、批判すればいいのである。 明治から昭和にかけて多くの小説、批評を書いた正宗...
[続きを読む](2024.09.15) -
伊東靜雄の詩 伊東靜雄の詩には太陽があり、光があり、灯がある。それらはほとんど例外なく闇の中にありながら感取されたものである。深い闇を知る者だからこそ、きらめくもの、輝けるものに敏感になる。そして、その光耀はすぐそばに終わりがあること、すぐそこにむなしさや闇がひろがっていることを知るゆえに、一層美しく、貴いものとなり、時に悲しみを伴うものとなる。とりわけ最初...
[続きを読む](2014.06.14) -
近代批評を確立したといわれる小林秀雄は、1929年に「様々なる意匠」で「批評とは竟に己れの夢を懐疑的に語る事ではないのか!」と書いた。この言葉は今も深甚なる影響を私たちに及ぼしているといってよい。ただし、このような批評を意識的に実践したのは、小林が最初ではない。「様々なる意匠」よりも40年近く前に、北村透谷がかなり苛烈なやり方で行い、批評の可能性を押し広げ...
[続きを読む](2013.04.20)
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