音楽 POP/ROCK
  • 高校生の頃、エアチェックしていたラジオの番組で初めて「アル・ディ・ラ」を聴いた。曲をかける前に、DJはベティー・クルティスのことを「歌がうまい」という風に紹介していた。それでも、当時私はカンツォーネをよく聴いていたので、ちょっとくらい歌がうまくてもそう簡単に心を動かされることはないとタカをくくっていたのだが、豈図らんや、その美声、技巧、声量を前にして、眩い光...

    [続きを読む](2017.03.04)
  • ヨーロッパのミュージシャンにとってアメリカはひとつの理想であり、ゴールであり、時にして憂慮というか疎ましさというか、反感の対象にもなり得る。U2はまさに、そういうアメリカとの複雑な関係性を体現するバンドだ。中でも5作目『ヨシュア・トゥリー』(1987年/全米・全英最高1位)には相反するアメリカ観が完璧なバランスで混在しているのだが、面白いことに、若い頃に彼ら...

    [続きを読む](2017.02.19)
  • 「ウルトラヴォックスはジョン・フォックスがいた時のほうが良かった」とか、「デペッシュ・モードはヴィンス・クラーク時代が好き」といった声を耳にすることは珍しくない。どちらのバンドも、結成時に主導的役割を担ったメンバーが、ブレイク前に脱退。その後のサウンドの変化が如実だっただけに好き嫌いがあって当然なのだが、ヒューマン・リーグとなると、「マーティンとイアンがいた...

    [続きを読む](2017.01.13)
  • 「スーパーグループ」と言えばご存知、クリームやトラヴェリング・ウィルベリーズのように、別途すでに成功を収めているバンドのメンバー/ソロ・アーティストから成るグループを指す。先頃(2016年)誕生25周年を記念するツアーを行なったこのテンプル・オブ・ザ・ドッグ(以下TOTD)の場合は、「先取り型スーパーグループ」と呼ぶべきなのだろうか? 何しろTOTDを構成し...

    [続きを読む](2016.12.17)
  • パリ生まれだから国籍はフランスなのだろうが、両親はスペイン出身で、民族的なアイデンティティで言えばスペイン人? それとて、母はバスク人で父はガリシア人と、ふたつの異なる文化圏の血を引いている。歌詞はスペイン語と英語とフランス語以外にイタリア語、ポルトガル語、アラビア語でも綴り、音楽的にはメキシコのランチェラからアルジェリアのライまで、ヨーロッパ、アラブ、アフ...

    [続きを読む](2016.11.19)