音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • “Follow the yellow brick road!”――映画『オズの魔法使』(1939年公開)の中でジュディ・ガーランド演じるドロシーは、そう叫ぶマンチキンたちに急き立てられて、オズの都エメラルド・シティへと続く黄色いレンガ路を進む。魔法使いの力を借りて家に帰るために。でもやっと辿り着いてみると、実は魔法使いに特別なパワーはなく、

    [続きを読む](2019.06.24)
  • ジェフ・バックリィの「ハレルヤ」、パティ・スミスの「ビコーズ・ザ・ナイト」、ザ・クラッシュの「アイ・フォウト・ザ・ロウ」、シネイド・オコナーの「ナッシング・コンペアーズ・トゥ・ユー」……。以上の曲はいずれも、ともするとオリジナルよりも有名なカヴァー・ヴァージョンだ。何も原曲より優れているという意味ではなく、ジェフやシネイドは単に、大好きな曲に独自の解釈を加え...

    [続きを読む](2019.05.26)
  • ジャック・ホワイトって男は、言うまでもなく現代アメリカを代表する偉大なミュージシャンなのだが、筆者が思うに、アメリカの音楽文化の保護管理人兼パトロンみたいな存在でもある。常に古典的な録音技術を尊重して作品を制作している彼は、昨今のアナログ・リバイバルにも大きく貢献し、2017年にとうとうアナログ生産工場を新設。

    [続きを読む](2019.04.19)
  • ストリーミングが主流の今、自分が聴いている曲がどんなジャケットをまとうアルバムに収められているのか、みんなたいして意識していないのかもしれない。でも、少なくともこの『ザ・ヴェルヴェット・ロープ』(全米チャート最高1位)がリリースされた1997年当時、ジャケットは作品の予告として、リスニング体験と切り離せない重要な意味を持っていた。本作の場合は予告というより〈...

    [続きを読む](2019.04.03)
  • 4ADというレーベル名を耳にしてどんなサウンドを思い浮かべるのか。それは世代によって異なるのだろう。ポストパンク期の1980年に英国で誕生したこの名門インディ・レーベルの名前を世界に知らしめたのは、コクトー・ツインズを筆頭にデッド・カン・ダンス、アムステルダムのクラン・オブ・ザイモックス、ハンブルグのXマル・ドイチェランド...と、

    [続きを読む](2019.02.22)

月別インデックス