音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • 深刻な不況の渦中にあった1970年代末の英国で、あれだけ豊かな音楽シーンが形成された理由のひとつは、手厚く支給された失業保険だとされている。支給条件は緩く、ワーキングクラス出身であろうと、ミュージシャンを志す若者たちはお金の心配をすることなく楽器や機材を入手して練習し、音楽作りに打ち込むことができたという。よって、まさにその恩恵に預かって1978年に活動を始...

    [続きを読む](2021.11.28)
  • 本稿を書き始めたのは、アデルが6年ぶりのニュー・シングル「Easy On Me」をリリースしてから3日後。その勢いはすさまじい。諸ストリーミング・サイトではつい数カ月前にBTSが更新した1日の再生回数記録をさらに更新し、英国では1日に320万回再生されたというから、1分に2200回以上聴かれている計算になる。まあ、21世紀に入って世界で最も売れたアルバムの1...

    [続きを読む](2021.10.23)
  • 1990年代半ばに起きたブラーVSオアシス合戦は、もちろん捏造とまでは言わないけど、メディアが面白おかしく煽ってエスカレートさせた騒動であって、デーモン・アルバーンとノエル・ギャラガーがゴリラズの曲で仲良く共演している四半世紀後の世界から振り返ると、バカバカしいことこの上ない。実際にはどっちも好きな人が大勢いただろうし、長い目で見るとそれぞれのファンにとって...

    [続きを読む](2021.09.24)
  • レディー・ガガはさる2021年6月に、セカンド・アルバム『ボーン・ディス・ウェイ』(2011年)の10周年記念盤をリリースした。LGBTQ+のアーティストとそのアライ(Ally)による収録曲のカヴァー集を添えて、プライド月間に送り出すという、自由と平等を讃えるアルバムに相応しい演出が成され、非常にガガらしい企画だったと思う。なのにファースト・アルバム『ザ・フ...

    [続きを読む](2021.08.21)
  • 2度目のフェスのない夏を迎えて、ぬかるみにハマったまま雨に打たれたり、トイレ待ちの行列に延々と並ぶことさえ懐かしく感じられる今日この頃、久しぶりにライヴ・アルバム『砂漠のフェスティヴァル(Festival In The Desert)』(2003年)を取り出して、フェス・ロスを癒し、逃避願望を満たしている。正確にはフランス語表記で、フェスティヴァル・オ・デゼ...

    [続きを読む](2021.07.22)

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