音楽 POP/ROCK

名盤再考

Reconsidering Masterpiece

無数のアーティストがデビューし、無数の作品がリリースされ、
新しい情報が堆積してゆく中、ともすると過去の名作は埋もれてしまいがち。
CMやドラマで頻繁に使用されれば、その時だけはマスコミも思い出したように取り上げる。
一方、そうでないものには永久にスポットライトが当たらない。
それも世の常人の常なのだろうが、“古典と呼ぶにはあまりに新鮮で魅力的な作品なのに”と
ヤキモキしている人は絶対にいるはず。そんな人の気持ちに応えるべく、
今日性と一見無縁そうだが、今なお私達の心に多くのことを訴えかけるディスクを選定し、
力をこめて紹介する。

  • 2012年7月、再結成してから2回目の来日を果たしたスウェードを、妙齢女性4人で勇んで観に行った時のこと。年甲斐もなく最前ブロックに押しかけてもみくちゃになって、若い頃と変わらぬルックスを保つブレット・アンダーソン(vo)に見惚れた我々は、「散々歌っちゃったけど、ほんと、ドラッグとセックスの曲ばっかだよね」と、大笑いしながら帰ったのを覚えている。……というの...

    [続きを読む](2013.03.24)
  • 時折、マントヴァーニのレコードを無性に聴きたくなる。そして、そのストリングスの響きに耳を傾けるたびに、えもいわれぬ恍惚感に包まれる。と同時に、マントヴァーニほど特異で鋭敏な聴覚を持った音楽家は、歴史上、数えるほどしかいないのではないか、と思わされる。ただ、この巨匠の業績も、ムード音楽というジャンルの衰微と共にさほど顧みられなくなっている。はっきりいってしまえ...

    [続きを読む](2013.03.02)

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